ご挨拶

診療理念

  1. 患者さんと医師は対等であり、
    我々は常に患者さんの立場に立った説明、診察および診療を心がけます。
  2. 我々は常に安全かつ快適な分娩、診療を心がけます。
  3. 我々は胎児期から出産まで、また新生児期から乳児、幼児期と、
    未来を担う子どもたちの育成に特化した医療を行います。

ご挨拶(平成22年)

院長 中田高公

院長 中田高公

早いもので、岡山愛育クリニックを開院して早や2年が経ちました。『妊娠・出産に関する安全性と快適さの確保』をテーマにずっとやって参りましたが、ある程度目標に近い医療を提供できているのではないかと考えています。

我々はこれからもずっと、妊娠・出産に関する安全性と快適さの両立を目標にしてやっていくつもりです。

安全性という面では、複数医師体制の確立、新生児に対する医療の充実といった基本的な部分を整備しながら、極力帝王切開を避ける努力を続けていきたいと思います。やはり、帝王切開は麻酔下に行う開腹手術であり、当然それに伴うリスクも発生してきます。また、次回妊娠の際には『前回帝王切開』という病名がつき、それだけでも一つのリスクとなります。当院では、絶対的適応がなければ、やはり最善の分娩方法は自然経膣分娩であると考えています。別項に当院の平成20年、21年の分娩実績を提示しましたが、帝王切開率は6.3~6.7%に抑えられ、満足のいく実績を残せたと思っています。また、色んなリスクを抱えた妊婦さんにも是非自然分娩をしてほしいという思いから、帝王切開後経膣分娩、骨盤位経膣分娩、双胎経膣分娩といった出産にも積極的に対応してきました。そして、別項に提示したように、すべて母児共に良好な結果を得ることができました。今後もリスク管理をきちんとした上で、こうしたハイリスク出産にも積極的に取り組んでいきたいと思っております。

快適さという面では、現在の全室個室という環境だけでなく、患者さんのアンケートを参考にしながら、徐々にその内容を充実させていこうと考えています。また、無痛分娩を積極的に取り入れることで、出産をより快適なものにしていこうと考えています。『お産は痛い。』というイメージから、出産に対して恐怖心を抱いている妊婦さんは沢山います。無痛分娩はそういった妊婦さんから恐怖心を取り除くだけでなく、産後の体力、体調の早期の回復を可能にします。

別項に示したように、平成21年には約270人の妊婦さんが無痛分娩で出産され、みなさん母児共に合併症なく退院されました。そして、ほとんどの方に『楽な出産で良かった。』と満足して頂けました。

今後、ますます産婦人科医の減少と分娩取り扱い施設の減少は進行していくものと思われますが、よりいっそう地域医療に貢献していけるよう頑張っていこうと思います。今後とも宜しくお願いいたします。

副院長 横山裕司

副院長 横山裕司

小児科も、3年目を迎えることができました。外来の患者数は、1年目が延約1万人、2年目が延約1万8千人(1日平均約60人)と増加傾向にあります。

1日1桁の患者数からスタートしたことを思えば、隔世の感がありますが、逆に、待ち時間が長くなったり、予約がすぐ一杯になったり、ゆっくりと話ができなくなったりと、皆様にご迷惑をおかけすることも増えてきました。特に、産科の分娩数が増えるにつれて、乳児健診・予防接種は予約が取りにくくなる状況となっていました。

開院時から、高度の医療を提供するのみではなく、その上に、遺伝相談、育児支援、家族支援を積極的に行い、妊娠中から子育ての期間を通して、安心して相談できる場を提供したい、ということを大切にしてきました。その意味からも乳児健診はゆっくりお話ができる機会にしたいと考え、昨年より、非常勤の先生に、健診・予防接種を手伝って頂くこととし、健診・予防接種の予約枠を増やすことができました。少しは、予約が取りやすくなったかと思いますので、引き続きよろしくお願いいたします。また、昨年末より、岡山大学小児科の循環器専門の先生に、土曜日の午前中に専門外来を開いて頂くこともできました。先天性心疾患は、出生100人に1人は罹患する頻度の高い疾病です。専門の先生に診て頂くことができることで、さらに皆様に安心して出産して頂けるのではないかと考えます。

入院や療養が必要な児については、岡山市の基幹医療機関や療育機関と連携し、きめ細かい医療・高度医療が提供できていると自負しています。自分が、長年、紹介患者を受け入れて治療していくという立場にいた経験を今後も生かしていきたいと思います。

当院で生まれた子供たちが、当院を受診している子供たちが、健やかに成長し、やがて次の世代が誕生する時には、当院で出産したい、子供の健診をうけたい、子供が病気のときには受診したい、そう思ってくれる病院を作り上げるために、引き続き頑張っていく所存です。

看護師長 蓮池由美子

看護師長 蓮池由美子

早いもので、クリニックをオープンして3年目に突入しました。開院当初、どんな患者さんに出会えるのかわくわくし、そして不安を感じていたことも今では懐かしい思いです。
ここで生まれ、よちよち歩きだった赤ちゃんたちも、走り、かわいいおしゃべりをしてくれるまでになりました。初めての出産を終えた不安いっぱいだったママさんたちも自信をつけて育児にがんばっている、そんなたくさんの笑顔に出会えることが、私たちスタッフのエネルギーの原動力になっています。
これまで安全性と快適さを両立させた、満足できるお産が提供できることを目指す一方、ハイリスク妊産婦や分娩、新生児の緊急時には速やかに最適な治療が受けられるよう取り組んでまいりました。そして、これからも患者さんにとって近しい存在であり、より丁寧なケアや看護ができるようにがんばって行きたいと思います。